良い音で音楽を聞くためのイコライザ設定のコツ
googleで "イコライザ 設定" で検索するとよく下記のような Perfect, Eargasm Explosionというイコライザ設定をお勧めする内容が大量に上位にでてきます。 さすがにこれには物申さないとなと思ったので記事を書いた次第。
3行でまとめると
- Perfect, Eargasm Explosion の設定に騙されている可能性
- イコライザは上げるだけでなく切る(下げる)ことが大事
- 短時間で聞き慣れた音源で調整しよう
目次
Perfect, Eargasm Explosionと呼ばれるイコライザ設定は本当に最強?
まずここで紹介されているPerfect, Eargasm Explosionというイコライザ(グラフィックイコライザ)の設定を見てみましょう。
この設定を見てすぐに違和感を感じる人はこの記事は読まなくて良いと思います。
特徴を簡単にまとめると以下のようになります。
- LowとHighが他の帯域より上げるドンシャリな音質
- 全帯域で音量を上げていて、下げている帯域が無い
問題は2つ目なのですがその話をする前に、まずこの設定にすると良くなったように人間は聞こえるようになっています。
人間は大きい音は良い音だと認識する
イヤホンで聞くのか、スピーカーで聞くのかなど状況によって音の感じ方は変わりますが、人間は基本小さい音よりは大きい音のほうが良いと感じます。
その結果として "音圧戦争" と言われる時代になってしまいました。以下の記事は専門的な内容ですがとても詳しく説明してくれています。
つまり、さきほどの設定はどちらもLowとHighの調整はありますがそもそも音圧を上げているのと同じことを行っているので 結果として すごく良くなったように聞こえてしまっているのです。
それであればプリセットの R&B を選んでプリアンプで全体の音量を上げても(厳密には違いますが)同じ効果は期待できると思います。
イコライザの設定するコツは?
イコライザは出すぎている音を抑えることがポイント
macのミュージックについているイコライザは10バンドのグラフィックイコライザなのでそんなに細かな調整はできませんが、むしろ少ないため触りやすいイコライザになっています。
- "低音が欲しい" のであれば80あたりを上げてみる
- "音が籠もっている感じがする" ので250,500あたりを下げてみる
- "高い音があまり聞こえない" のであれば2k, 4kあたりを上げてみる
- "もっと低音がほしいな" => 低音以外の帯域の音を下げる
みたいな感じに触ってみるとわかると思います。とくに最後の欲しい帯域の音じゃない帯域を下げるのは知っていないとやらないことなのでお勧めです。
また、イヤホンやヘッドホンなどの特性のほうがより影響が大きいので、機器ごとにイコライザ設定を用意すると満足度があがると思います。
調整は一番聞き慣れている曲で短時間で終わらせる
あとポイントは長時間調整しても耳がその音圧に慣れていってしまうので、どんどん上げていってしまうパターンです。 1時間もやってたら耳は何がよいのかわからなくなってしまうと思います。
そのため短時間で判断するためにも一番聞き慣れている曲で調整しましょう。
このコツは新しいイヤホン、ヘッドホンを欲しいときにお店で視聴するときのコツと同じだったりしますね。
それでは皆さんネットの情報に踊らされず自分の耳に自信を持って音楽を楽しみましょう